ドジャースの大谷翔平投手(29)の元通訳、水原一平被告(39)がフードデリバリーサービス「Uber Eats(ウーバーイーツ)」の配達員になったと、米紙ニューヨーク・ポストが6日(日本時間7日)に写真付きで報道した。水原被告は4日(同5日)、米カリフォルニア州の連邦地裁で、大谷の銀行口座から金を盗んで不正送金した銀行詐欺などの罪を認めた。それから2日。同紙は「堕(お)ちたMLB通訳、水原一平のこれが新しい仕事だ」の書き出しで「最近、ロサンゼルス地域でウーバーのデリバリーをしているところを目撃された」と伝えた。 掲載された写真は7枚。水谷被告は「TAY HO」というベトナム料理店の袋を提げて高級住宅を訪問。同料理店の前で待機する姿や、配達依頼があったのか、ペーパータオルを手にスーパーから出てくる姿もあった。 水原被告は10月25日(同26日)に量刑が言い渡されるのを待つ身。米国のウーバーイーツの公式サイトによると、配達員に登録するにはバックグラウンドの調査があり「係争中の容疑でも資格剥奪となる可能性がある」などと記されている。水原被告は剥奪はされなかったようだ。 報道後、ネット上には驚きの声とともに「ウーバーで26億円を返済するつもりか?」などの書き込みが相次いだ。カリフォルニア州では今月、最低賃金(時給)が17・28ドル(約2700円)になる。ただウーバーは配達先までの距離、忙しい時間帯に働いているかなどで賃金が決まるため、水原被告がこの額を受け取れるかは不明。車のガソリン代を差し引いて、数ドルしか手にできないケースもあるという。このため東海岸のニューヨーク市では、フード配達員の労働条件改善で来年4月から最低時給を19・96ドル(約3000円)に引き上げることが決まっている。 配達員の貴重な収入源は、配達先で水原被告も手にしたであろう「チップ」だ。料金の15~20%が相場。仮に水原被告がチップを含め時給3000円を確保できたとしても、26億円返済には約86万7000時間かかる。不眠不休で配達を続けても約99年かかる計算だ。 水原被告は4月に保釈された際、保釈金などのほか「就労の継続」が課された。ウーバー配達員になったのは、この条件を満たすためとみられる。