家宅捜索では、被害男性の切断された頭部が見つかった。近隣住民のあいだでも「立派なお家」と評判だった容疑者宅。しかし、家の中はゴミが散乱し、ひどいありさまだったと捜査関係者が声をひそめて明かす。 「加害者一家の自宅内はゴミ屋敷で、家宅捜索しているのかゴミの片づけをしているのか、もはやわからない状態。マスコミの前では段ボールに積み込んでいますが、ほかの入りきらない押収物はゴミ袋に入れて運んでいます」 NEWSポストセブンが取材を進めると、逮捕後、瑠奈容疑者と被害者男性との間で深刻なトラブルが起きていたことがわかった。 「瑠奈容疑者は自身の性についてどう認識すべきかわからない部分があり、悩んでいたようです。そうした関連のイベントに出入りするなかで、被害者男性に出会ったとみられています。瑠奈容疑者は被害者男性に何らかの動画を撮られていたようで、その関係で彼と複数回会っていた可能性があります。 父親の修容疑者も動画については認識していたようで、それが犯行に至った背景にあるのかもしれません」(別の捜査関係者)
「犯意は父、実行は娘」娘を守りたいゆえか
修容疑者について、近隣住民からは「なぜか毎日のように、自宅の玄関先でカップラーメンやコンビニの弁当を立って食べていました」という証言もあった。この行動にも、被害者とのトラブルが関係していた可能性があることがわかった。 「事件前、被害者男性が一家の住む自宅に押し掛けたことがあるそうです。父親が玄関先で立ってカップラーメンを食べたり、自宅前に止めた車の中でコンビニ弁当を食べていたのは、再び彼が自宅に押し掛けてくるのを警戒しての行動でした。娘に会いにくる被害者から、守ろうとしたのでしょう。 父親は、被害者と娘との間に起きたトラブルを把握しており、取り調べに『被害者が一度解決していたトラブルを蒸し返して逆ギレしてきた』とも話しているそうです。警察は連日、被害者と娘が出入りしていたクラブで聞き込み取材を続けています」(前出・捜査関係者) また、犯行の計画を立てたのは修容疑者とみられる。 「犯罪を起こす意思、つまり犯意は父親が中心とみている。犯意、殺意は父親にあるが、実行したのは娘ということです。しかし娘は判断能力や責任能力を問うことが難しい可能性があり、公判請求されない可能性も十分あることから、おそらく措置入院程度になるのではないか。父親が実行犯となれば、娘の生活を支えていくことが困難になると危惧して、責任能力が問えない娘なら、と父親は計画を考えたとみています」(前出・捜査関係者) 最初のトラブルの段階で警察に通報するという選択肢はとれなかったのだろうか──。