こういう事を公にやったのがキューバだ。 カストロがアメリカに逃げたい人(難民?)を寛容に逃亡させたときに、難民と一緒に極々悪人をたくさん混ぜ込んで移民させた。 スパイもおそらく紛れ込んでいたと思う。 北朝鮮崩壊願望を2,30年前にほざいていた輩が結構たくさんいたが、私は崩壊をすると難民が日本にドッと押し寄せて、その中にどうしょうもない人間や屑以下の人達が何万人と押し寄せてきたときはどうするんだろうと思った。 北朝鮮は覚せい剤中毒者がもの凄い数がいるとも書いてあった。 中国なんか中国共産党が崩壊をしていないのにドッと日本に押し寄せている。 200万人はいると書いたが、これは少なく見積もっての数で、300万人近い中国人がいると思う。 日本も対岸の火事どころじゃない、すぐ目の前にある危機だ!!!!
ロシアが欧州へ「移民」「難民」を大量に送り込んでいる! 日本人記者が国境地点で見た「異様な光景」
排除か、保護か――ロシアから送り込まれる移民・難民がいま、欧州の価値観を大きく揺さぶっている。混迷を深めるロシア・ウクライナ戦争の、新たな“戦場”ともいうべき国境地帯を『移民・難民たちの新世界地図』を著したジャーナリストの村山祐介氏が取材した。 【写真を見る】ピラミッド形ブロック「竜の歯」が並ぶ異様な光景 ***
2022年2月に始まったロシアの侵攻から2年半余り。今なお激しい戦闘が続くロシア・ウクライナ戦争は、ウクライナのみならず、欧州全体に大きな影響を与えている。 7月2日から約2週間、私はロシアおよび親ロシア国家ベラルーシと国境を接するポーランド、バルト3国、フィンランドを取材した。そこで見たのは、「要塞化」する欧州の現実だった。 「ここで何をしている!」 ベラルーシと接するポーランド東部ビャオビエジャ。国境線は「欧州最後の原生林」と呼ばれる森の中にある。7月5日朝、林道に車を止めて国境のフェンスへカメラを向けた私は、すぐに駆け付けた警察車両に制止された。国境から約200メートルの区域が立ち入り禁止になるのは2年ぶりのことである。 広大な国境の森林地帯から中東出身者ら数千人が突然、ポーランドに密入国を始めたのはウクライナ侵攻前年の2021年夏のことだった。 ポーランドは欧州域内を自由に移動できるシェンゲン協定の東部境界にあたる。ここを越えればドイツなどへ行けると、SNSを通じて世界中の移民・難民たちに拡散した。だがポーランド政府は非常事態を宣言し、彼らを国境の外へ「プッシュバック」(押し返し)して、高さ5.5メートルの鉄条網付きフェンスを186キロにわたって構築、監視カメラや熱探知システムを整えた。 ポーランド、ベラルーシ双方から押し返されて森の中で行き場を失う人が相次ぎ、支援団体によると少なくとも82人が遺体で見つかっている。その惨状を描いた映画「人間の境界」(日本で今年5月公開)はポーランドの世論を揺さぶり、昨年12月、右派から中道への政権交代を後押しした。
「組織化された密入国システムが」
しかし今、再び移民・難民排斥の動きが高まりつつある。きっかけは、若い兵士の死だった。 ポーランド国境警備隊によると、密入国の試みは雪解けとともに今年4月から急増し、上半期だけで2万件を超えた。出身国はイラクやアフガニスタン、サハラ砂漠以南のアフリカ諸国など約40カ国に上る。その様子を地区報道官カタジュナ・ズダノビッチは次のように語る。 「ベラルーシから送り込まれる人たちは一層攻撃的になっており、石や枝、割れたガラスを投げてくるなど極めて危険な状況です」 そんななかでの出来事だった。5月28日、約50人の集団越境を阻止しようとしたポーランド軍の兵士(21)がフェンス越しに刃物で胸を刺されて死亡する事件が起きたのだ。政府はすぐに立ち入り禁止区域を復活させ、反移民を掲げる地元青年らも自警団をつくってパトロールを始めた。 また、かつては密入国者の多くが「ベラルーシ発」だったが、今や大半が「ロシア発」だという。カタジュナは続ける。 「ほとんどが留学や観光、就労といった合法的なロシアのビザを所持しており、モスクワからベラルーシに連れて来られて密入国地点を指示されています。組織化された密入国システムが出来上がっています」 森で人命救助に当たるボランティアたちも逆風にさらされている。
「ロシアにはお金さえ払えばビザを手配してくれる大学が」
ベラルーシとの国境近くに拠点を構え、移民・難民たちを支援する団体「ベズクレス財団」の理事マリアンナ(43)=仮名=がため息交じりに語る。 「今や状況は一変しました。社会からの支えが目に見えて減り、資金集めはもはや困難です。SNSには支援者の殺害を呼びかける身の毛もよだつような投稿まであります」 そこにはウクライナ侵攻も大きく影響している。 「私が会ったアルジェリア人一家はロシアで暮らしていましたが、ロシア軍の召集令状を受けて慌てて逃げ出してきました」 支援団体のもとで難民申請の結果を待つアフガニスタン人女性ヒラ(18)=仮名=も、ロシアから来ていた。彼女の証言は「密入国システム」の一端を示すものだった。 「ロシアにはお金さえ払えばビザを手配してくれる大学がたくさんあって、大勢のアフガン人が学生ビザで来ていました」 実母が病死し、イスラム主義組織タリバン政権下で学校に通うこともできなくなった彼女は21年、義父に借金の形として身売りに出された。すきを見て逃げ出し、ロシア大使館で学生ビザを取ってモスクワに逃れた。
「再び見つけたら射殺する」
だが、ビザも切れ、不法滞在になったところで欧州への密航を請け負う人物の連絡先を知った。指示に従って120米ドル(現在のレートで約1万8000円)を送金すると、23年5月、ベラルーシの首都ミンスクに連れて来られた。「小川を渡れば3~4日でドイツに行ける」という触れ込みだった。 十数人のグループで国境の森に入ったものの、すぐに遭難し、ベラルーシの国境当局に見つかって拘束された。そして国境フェンスのそばに連れて行かれ、当局者に掘削道具を渡され、こう告げられた。 「午前2時が過ぎたらフェンスの下を掘れ。ベラルーシの森で再び見つけたら射殺する。戻ってくるな。国境を越えろ」 地中に固いものが埋め込まれていて掘ることができなかった。雨の森で立ち往生している間に水も食料も尽きた。グループで話し合い、はしごをつくってフェンスを越えることになった。フェンスによじ登った瞬間、ヒラはポーランド側に転落し、背中から落ちて意識を失った。マリアンナの仲間に救助されて約2カ月間入院した。 背中や足に金属板を埋め込む手術を3回受けたが、今も腰回りの感覚はないという。
突然ビザを持たない若い男性たちが……
橋に突然、ビザを持たないイラク人やソマリア人ら若い男性数人が現れたのは昨年10月のことだった。「エストニアに住みたい」などと叫び、難民申請を訴え出た彼らの脇には、ロシア連邦保安局(FSB)に所属する国境警備隊員が緑色の制服姿で付き添っていた。 「FSBが手ほどきをして、集団にときおり指示を出していました。われわれがどう反応するかを探っていたのでしょう」 その後も数回、同様の試みが続いた。ロシア側が撮影機材を設置した直後に集団が現れたこともあったという。 「FSBが関与している以上、国家的脅威です。厳しく対処せざるを得ません」 エストニア側が入国を拒み続けていると「攻撃」はやんだが、今年5月にはエストニア側が川に設置した境界を示すブイ50個の半分をロシア側が一方的に撤去するなど、国境をめぐる神経戦は続いている。
ピラミッド形ブロックが並ぶ異様な光景
この「竜の歯」を私は2日前にも隣国ラトビアで目にしていた。 ロシアとの国境検問所のある東部テレホバへレンタカーで向かっていた私は、幹線道路脇の空き地に小さな白いピラミッド形のブロック数百個が並ぶ異様な光景に出くわした。 ラトビア、エストニア、リトアニアのバルト3国の国防相は今年1月、軍事侵攻に備えてロシアとベラルーシの国境沿いに防衛施設を配置する「バルト防衛ライン」を設けることで合意した。これを受けてラトビア政府は3月、5年間で約3億ユーロ(約480億円)を投じて対戦車塹壕や地雷、軍用倉庫を整備する計画を決めており、ラトビア公共放送によると塹壕の掘削工事がテレホバで始まっていた。いずれ「竜の歯」も敷設されるという。 リトアニアも、国境沿いにフェンスを建設し、検問所6カ所のうち4カ所を閉鎖するなど人の往来に警戒を強める。リトアニア軍は今年4月、「スバウキ回廊」と呼ばれる南部地域の防衛を想定した軍事演習をポーランド軍、米軍とともに実施した。
中東やアフリカ出身の青年が自転車で……
7月10日、私はエストニアの首都タリンからフェリーでバルト海を渡り、フィンランドの首都ヘルシンキに入った。「世界一幸福」といわれる国は、「人権法違反」の批判に揺れていた。その引き金もやはり、ロシアが送り込んだ移民・難民集団の出現だった。 ロシア第二の都市サンクトペテルブルクまで約200キロ、フィンランド東部の街イマトラ。国境警備隊曹長ビレ・クーシスト(40)は閉鎖された検問所を背に、「ロシアが不法移民問題を持ち込んできました」と切り出した。 「フィンランドにやって来たソマリア人やシリア人、イエメン人など、ほぼ全員がロシアに合法的に滞在するビザを持っていました。ポーランドで押し返されて、ここまで連れて来られた人もいました」 フィンランドはウクライナ侵攻後に中立政策を転換し、昨年4月に北大西洋条約機構(NATO)に加盟した。すると8月、ロシア側から突然、中東やアフリカ出身の青年らの集団が難民申請のため、自転車に乗って検問所に現れるようになったのだという。 「徒歩での越境は違法なので、彼らはみな自転車を与えられていました」 フィンランド政府はこれを「移民を道具に使ったハイブリッド攻撃」と位置付け、11月末までにロシアとの国境検問所8カ所すべてを閉鎖した。1300人を超えた流入は止まったが、政府は有事に備えて国境へのフェンス設置を進め、検問所は無期限に閉鎖した。
「憂慮すべき悪例」
そして今年5月、政府は「道具化した移民」への対策法案を議会に提案した。“人権の国”フィンランドもまた、難民申請を受理せずに国境の外に押し返す「プッシュバック」の合法化に乗り出したのだ。 これに対し国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)など4団体が「国際法とEU法に反する」と、共同声明を発表。公聴会でも有識者18人全員が反対を表明するなど物議を醸した。しかし、それでも議会は7月に可決した。 法案に反対してきたフィンランド難民評議会事務局長アニュ・レヒティネン(53)は、人権先進国を自任してきたフィンランドの変質を危惧する。 「フィンランドは伝統的に人権や国際合意、国際法を先導してきた国です。国際合意や人権に反する決定をするのは初めてで、まさに歴史的な局面に立っています。EUの他の国々にとっても、憂慮すべき悪例になりかねません」
要塞化する欧州
私が今回取材した国境地帯は鉄条網付きフェンスや「竜の歯」が並び、「要塞化する欧州」の最前線となっていた。プッシュバックも国内的に合法化され、いまや安全保障最優先に傾く。 もちろん、さらに東に進めば、そこはウクライナの戦場だ。ロシアとの戦闘が日々展開されている。そして黒海沿岸のジョージアも国土の2割を親ロシア派に占拠されている。これらをつないでゆけば、欧州大陸の地図には今、EUとロシアを分断する数千キロの境界線が浮かび上がる。
ロシアのウクライナ侵攻がもたらした欧州の“地殻変動”によって、ユーラシア大陸の西には今、35年前に崩壊した「鉄のカーテン」が、位置を変えてよみがえりつつあるのだ。ロシアはその境界から移民・難民を「兵器」として送り込み、人権尊重の看板を掲げてきたEUの価値観をも揺さぶっている。 取材の間、境界の最前線にいる人たちが日本の北方領土問題をよく知っていることに私は驚かされた。日本を遠い国としてではなく、「ロシアの隣国」として自国の境遇と重ね合わせて見ているのだ。 ユーラシア大陸の西側で起きている「地殻変動」は、同じ大陸の東側でロシアと隣り合う日本にとって、決して他人事ではない。中国、北朝鮮とも海を隔てて向き合う複雑な安全保障環境にある日本の私たちこそ、自分事として自国と重ね合わせて受け止めたい。 村山祐介(むらやまゆうすけ) ジャーナリスト。1971年東京都生まれ。立教大卒。朝日新聞ワシントン特派員、ドバイ支局長などを経て2020年よりフリージャーナリスト。同年にボーン・上田記念国際記者賞、2021年に『エクソダス アメリカ国境の狂気と祈り』(新潮社)で第43回講談社本田靖春ノンフィクション賞を受賞。 村山祐介氏のYoutubeチャンネル「クロスボーダーリポート」で記事の関連動画を配信中。 ・新「移民攻撃」はロシア発 復活した「人間の境界」で起きていること ポーランド・ベラルーシ国境を行く 「新・鉄のカーテン」【前編】 https://youtu.be/tDHD19G8Z4Q ・「竜の歯」vs「移民兵器」 バルト3国・フィンランドを行く EU東部境界に立ち上がる対ロシア・新「鉄のカーテン」【後編】 https://youtu.be/dUHdZoMFlLg 「週刊新潮」2024年9月26日号 掲載
国境を守る「竜の歯」
モスクワからベラルーシを経てポーランドへ――こうした移民・難民の大量密入国が意味するものは何なのか。 もちろんロシアもベラルーシも認めることはないが、その意図は「移民兵器」という言葉に集約される。世界中の移民・難民たちを集め、EUに向けて一斉に送り込むことで混乱を引き起こす。「人権尊重」を掲げてきたEUの価値観までもが揺さぶられることとなる。サイバー攻撃や情報戦などと同様、通常の軍事力と組み合わせて実施される「ハイブリッド攻撃」と呼ばれるものの一つである。 バルト3国の一つ、エストニア東部の街ナルバは、川を挟んでロシアのイヴァンゴロドと向き合う。川幅百数十メートルのナルバ川には4車線の橋が架けられている。高台から望遠レンズで橋を見ると、スーツケースを引いて往来する人たちが列をなしていた。だが、車が行き来している気配はない。 橋の中央部に一辺が1メートルほどのピラミッド型の小さなコンクリート製ブロックが約20個設置されていた。それは戦車の侵入を阻む「竜の歯」と呼ばれる軍事用障害物で、鉄条網も巻かれている。 「ピラミッドを置いたのは、われわれがロシアの行動をいかに深刻に受け止めているか見せつけるためです」 橋の上で取材に応じたエストニア国境警備隊東部管区長エリック・プルゲル(34)は強い口調で、「移民攻撃」と呼ぶ事態について説明を始めた。